恋する現代アート
2016年7月24日(日)—11月23日(水)
セゾン現代美術館(軽井沢)





anima

animaとは、ラテン語では生命や魂のこと指し、ユングの心理学では、男性の無意識の内にある女性的な特性とされる。原始宗教の「アニミズム」も、今日を象徴する「アニメーション」も、この言葉から由来していることも面白い。
どちらも【生命】を宿すことを意味する。



妙な言い方かもしれないが、私は「色彩」を描いている。

色や、絵の具に潜在する可能性や生命力・強さのようなものを、筆致の鬩ぎ合いと響き合いとして引き出し、描きたい気持ちがある。それは、私を育んだ故郷の海の畝りと、今日に移ろい揺らぐを私自身も含めた、私の体験や本質が自ずと留まるものでありたい。

今回、フィルムに描き、垂れ幕のように吊り下げられ、透過した背面までもが見える、私のこれまでの絵画の感覚からは逸脱したこの作品は、その破綻さゆえに、私の”原点”と”いま”が、背中合わせに同居し、不思議な回転を生み出しているように思える。
ぎこちなくとも、不可欠に、矛盾や葛藤の中で成立する関係にこそ、本当の【生命】というものは、宿るのではないだろうか。

この滑稽にも、必死に足掻くゆえに、漲り、また内に秘めるものを、「anima」と名付けてみた。

門田光雅


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