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近年、まだ完成していなかった作品や、余って保管をしていた絵の具を再利用して描き直すことで、そこから新しいイメージを引き出し価値を与えるような制作を進めています。

私は、日常の体験が作品のヒントになる事が多く、その色々な試作に、たくさんの絵の具を使用します。その中で当然、失敗も発生し、作品が増えるにつれてジレンマも募っていました。そのような中、生活の変化と共に、徐々に制作に対する意識も変わりはじめ、不必要に思えるものも、人生のサイクルの一部なのではないか、という考えが次第に芽生えていきました。至らなさや過去と向き合い、それも素材にして新たな加筆を試みたとき、自分自身の壁を越えたような手応えがありました。

一見、私の作風は多岐に渡り、バラバラに見えるのですが、実は制作が連動していて作品同士の繋がりがあり、その葛藤が更に異なるモチーフや視点への気付きとなり、複雑さや多様性を増幅させているように思います。またその循環の根底には、私の性格や、私の生まれ育った故郷の原風景があり、うねり渦巻くような留まらない揺らぎそのものが私のモチベーションであり、その因果もまた、むしろ必然なものとして制作に回帰していくような気がするのです。

色彩とメディウムの再生のなかで、私と絵画の今までとこれからを見つめ直し、未だ見ぬ表現や、今日の絵画の先にある展望を探求しています。


2019年 門田光雅




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